富士フィルムのサービス「フォトカレンダー」を利用して、自分が撮った写真を使ってカレンダーを作ってみました。本記事では、カレンダーに採用した12枚+1枚(表紙)について紹介していきます。
基本的に2024年の同じ月に撮った写真を採用しているので、2025年の各月の被写体選定の参考にどうぞ。
最初に選定の基本ルールです。
・前年の同じ月に撮影した写真を採用する(25年の2月は24年2月撮影写真)
・当該月の季節を感じさせる写真にする
この2つの基準で写真を採用しています。
元々はカレンダーなのだから季節を感じられるものを。くらいの気軽さで決めた縛りでしたが、この基準のおかげで「来年もカレンダーを作ろう!」と考えると「じゃあ毎月どこかに良い写真を撮りにいかなきゃ!」という動機づけになる。という副次効果が発生して気持ちを高めてくれるのが良いですね。
また、「季節を感じられるもの」だと建物など一部の被写体が除かれるため地味にキツイ縛りですし、1箇所で良い写真が大量に撮れても一月分しか埋まらない、というのも結構キツイです。そのため、月によって写真の質にばらつきがあるのは御愛嬌ですね。
とはいえ、日曜写真家として限度はありますからあくまで基本ルールであり、良い写真がどうしてもなければ少し時期をずらしたり、前々年の写真を使ったりしています。
それでは実際の写真を紹介していきます。写真は全てLightroomで現像しています。
被写体:ブルーインパルス
場所:埼玉県入間基地
まずは表紙です。表紙はブルーインパルスにしました。
埼玉県の入間基地で航空祭があり、そこで撮影しました。天候に恵まれ素晴らしい青空でした。ただ混雑具合も凄まじく逆行気味になってしまいました。機体や煙をパキッとさせたかったので、テクスチャや明瞭度を上げています。
ブルーインパルスは以前からずっと撮りたいと思っていたので、2024年は挑戦することができてよかったです。とはいえ、技をほとんど知らない状態で撮りに行ったため、目まぐるしい動きについていくのがやっとでした。2025年も各地で航空祭が行われるようなので今年も挑戦したいですね。
被写体:ロウバイ
場所:神奈川県松田町
1月はロウバイです。
黄色く小さな花が咲く樹で、甘い匂いがします。神奈川という地理的要因もあるでしょうが、まだまだ寒い1月中旬~2月中旬に咲いています。花と枯れ葉の色味に合わせて全体的にふんわりとした暖色な印象に仕上げてみました。そのためコントラストと明瞭度を下げています。
ちなみに学校にあるような椅子が写っていますが、地元の寄中学校の卒業生による記念植樹が始まりだそうで、そこから寄贈されたもののようです。青空授業といった雰囲気ですね。
被写体:水仙
場所:千葉県マザー牧場
2月は水仙です。
千葉県のマザー牧場に植えられていた水仙を撮影しました。斜面に植えられていたので、背景に青空と樹とパンパスグラスを入れることができました。水仙と背景にある程度距離があったので、F8まで絞って水仙をしっかり描画させたうえで背景をボカスことができました。個人的に水仙は若干オレンジがかった濃い黄色に見えるので少し彩度を弄っています。
このときも天候に恵まれ、背景の青空も相まって2月には見えないですね。実際にはマザー牧場自体が少し標高が高いため動いていないと寒く感じました。
被写体:河津桜とメジロ
場所:神奈川県松田町
3月は河津桜とメジロです。
神奈川県松田町に河津桜と菜の花が植えられた「松田山ハーブガーデン」あり、そこで撮影しました。ここには過去何度か訪れているのですが、その度に多くのメジロと出会える個人的にオススメ撮影地です。この日も多くのメジロが飛んでおり、撮影に挑戦しました。小さくチョコチョコ動き回るメジロを撮るために1/1600までシャッタースピードをあげて止まっているように撮ることができました。本記事の写真はかなりサイズを小さくしているので見えないと思いますが、目元から鮮やかな羽までハッキリと写すことができたのは嬉しいですね。
羽ばたいているシーンを撮ることはできなかったので、2025年は挑戦したいです。
被写体:ソメイヨシノ
場所:埼玉県幸手権現堂桜堤
4月は桜です。4月に桜を撮るのはもはや義務みたいなものです!
埼玉県の幸手権現堂桜堤で撮りました。桜の撮り方や名所はいくらでもあり、色んな人が素晴らしい写真をネットにアップしているので逆に迷ってしまう被写体です。また桜は開花期間の短さと季節柄風が強かったり天候が安定しなかったりと難しい被写体でもあります。正直2025年カレンダーの中で納得のいっていない写真の一つです。というのも、少し季節を過ぎてしまったため奥の枝が若干葉桜になりつつあるんですよね。そこが悔しいポイントです。
構図は迷いましたが、4月ということもありスロープが桜の奥へ向かっていく様子が新年度を象徴しているように感じたので、桜とスロープがうまく写る場所を探して撮りました。表現できているでしょうか?
2025年は遠出して、いわゆる名所で桜を撮りたいです。
被写体:藤の花
場所:神奈川県横須賀菖蒲園
5月は藤です。
神奈川県の横須賀菖蒲園で撮影しました。そこで撮影しました。と言ってもここまでズームで撮ると場所は分からないですよね。藤は特徴的は花弁をしているのでその様を撮りたかったので、一際群生して咲いている藤を選んび手前から置くまで画面一杯に紫色になる構図で撮りました。まあ天気がイマイチだったという理由もあります笑。
あまりF値を小さくできない望遠レンズで撮ったため6.3となっていますが、撮影の思惑としてはもっと開いて左手前の房もぼかしたいところですね。まあF値の小さい望遠レンズはお高いか単焦点となってしまいがちですが。。
被写体:あやめ
場所:千葉県水郷佐原あやめパーク
6月はあやめです。
千葉県の水郷佐原あやめパークで撮りました。混み合っていたこともあり、望遠レンズで前後をボカした写真を撮ろうと構えたところたまたましおれた花弁の回収作業が始まったため撮らせて頂きました。勿論顔が写らないタイミングをはかりました。作業されている方の格好もマッチしていてとても良い写真が撮れました。
水郷佐原あやめパークは初めて行った場所ですが、園内にかなりの数が植えられておりいろんな角度からあやめが楽しめるためオススメ撮影地です。あやめや花菖蒲は花弁が大きい分しおれてしまうとみすぼらしく見えてしまいますが、ここでは写真に有る通り定期的にメンテナンスされているため常にキレイな状態で見ることができるのも素晴らしいです。ただ公共交通機関で行くのは大変な場所なので、車などで行かれることをオススメします。
被写体:ラベンダー
場所:群馬県たんばらラベンダーパーク
7月はラベンダーです。
群馬県のたんばらラベンダーパークはスキー場の夏季利用として広い面積にラベンダーなどが植えられています。一見すると北海道に来たのか?と思わせる光景も見ることができ、ここもオススメ撮影地です。北海道程ではありますが、スキー場として使われる場所なだけあり標高が高いため7月でも木陰なら快適に過ごせるほど涼しい場所でした。
写真としては木製のベンチがあったのでそこを囲うようにラベンダーを入れて撮りました。構図自体はよいのですが、なんで1/1000なんていう早いシャッタースピードで撮ったのか謎です。もっと落として明るく撮ればよかったです。Lightroomの初期設定ではラベンダーの色味が青寄りだったので紫に傾けたのですが、ちょっと彩度を高くしすぎたかもしれません。とはいえ、時期が良かったのか元々かなり濃い色に咲いていました。
被写体:花火
場所:東京都町田市
8月は花火です。
東京都の昭和記念公園の花火大会で撮りました。花火はシャッタースピードをどうするかによって写真が大きく変わるので、撮っていて面白い被写体の一つです。海岸沿いでの撮影のためか、少し風があり煙が流れていってくれる好条件でした。写真は打ち上がったいくつかのスターマインを13秒間分入れてみました。ガッツリトリミングしています。中央の大きな花火の周囲にカラフルな小型の花火が配置されていい感じです。長めの13秒の割に火花が間延びし過ぎていないのもGoodです。
2024年は数回花火大会へ行くことができました。コロナ禍を明けてやっと花火大会も復活してきましたね。花火大会はどうしても混み合うためトリミングした写真になりがちです。2025年はもっと広角な花火写真を撮ってみたいです。
被写体:水族館-イルカ
場所:愛知県名古屋港水族館
9月は水族館で撮影したイルカです。
愛知県の名古屋港水族館でイルカショーを撮影しました。名古屋港水族館ならシャチだろ!というツッコミがありそうですが、いい感じに撮れたのはイルカだったんですよ。初めて行った場所でショーの内容も把握していなかったので少し広角めに撮影しましたが、高画素カメラのおかげでピントさえ合っていればトリミングしてもキレイに写っていました。水しぶきとイルカの体をハッキリさせたかったので、明瞭度を上げています。動きが早いとはいえジャンプ中なら1/500で十分ですね。
被写体:コスモス
場所:千葉県佐倉ふるさと広場
10月はコスモスです。
千葉県の佐倉ふるさと広場は風車の周りにチューリップやひまわり、コスモスなど季節によって様々な花が植えられている場所で、風車も写った写真が一般的な場所だと思いますが、他の人と構図が被りそうなので全く関係ない構図にしてみました。色んな品種が植えられていますが、やはりオーソドックスなピンク色のセンセーションが好きなのでこれを被写体に。せっかく何本もの畝で植えられているので前後にボケをもってくる構図にしてみました。記事内の写真ではわかりにくいですが、中央右のコスモスの雄しべにピントが合うよう何度もトライしています。
ちなみにシャッタースピードが1/1600になっているのはこの前にミツバチを撮っていたときの設定の戻し忘れですね。
被写体:紅葉
場所:神奈川県大山
11月は紅葉です。
神奈川県の大山で撮影しました。ここは紅葉のライトアップが有名な場所で、視界いっぱいに紅く染まった紅葉は圧倒される美しさです。2024年で一番感動した場所かもしれません。とてもキレイな紅葉だったので普通にモミジを撮ったりもしたのですが、名所だけあって非常に混み合っており、どうしようか彷徨っていたところ龍の手水舎がありましたのでこれを絡めた写真にしてみました。
写真だとわかりにくいですが、薄暗い場所で三脚がなかったためISO感度を上げています。F値も思いっきり空けていますが、それでも龍の瞳にピントが合うよう頑張りました。ただ、見返すと口から出ている水を繋げたほうが良かったですね。やはり三脚を持っていってシャッタースピードを遅くすべきでした。ちょっと残念。
被写体:イルミネーション
場所:江の島 サムエル・コッキング園
12月の被写体はイルミネーションです。
神奈川県の江の島にサムエル・コッキング園という植物園があるのですが、そこでは毎年12月~2月くらいにイルミネーションをしています。入ってすぐのところにシャンデリア風のイルミネーションがあったのでこちらを撮影しました。
全体的に青を基調としている中で、このシャンデリアは暖色の色合いでコントラストが印象的だったので、F値を開いて背景のLEDを丸くボケさせることでその印象を表現してみました。
ということで2025年カレンダーに採用した、2024年撮影写真の紹介でした。
なかなか満足度の高いカレンダーになりそうですが、気に入った写真や撮影地はありましたでしょうか?それぞれ場所情報も記載しているので、是非2025年に行ってみてください。
それにしても、こうやって振り返りつつ撮影の意図を文字にすると結構勉強になりますね。まあこれを撮影中に思い出して反映できるかといえばそれは難しいのですが、ちょっとずつ改善していきたいところです。