絶景を撮れる場所というのは得てして人里離れたところに多く、都市近県に住んでいると中々行くのが大変です。しかし、ある所にはあるんです、アクセスの良い絶景スポットが!
今回紹介するのは9月の被写体、彼岸花。その名所である「巾着田」です。巾着田は埼玉に位置し、最寄り駅から徒歩15分という良好なアクセスが嬉しい自然公園です。広大な敷地内で、視界一杯に広がる彼岸花を楽しめる場所は全国的にも珍しく、シーズンには多くの観光客で賑わいます。本エントリーでは2018年に実際に行った経験を踏まえ、巾着田の魅力を紹介していきます。
注意!!
2020年はコロナ禍の影響を受け、巾着田曼珠沙華まつりは中止となっています。
また、余計な密集を避けるため曼珠沙華は刈り取られるそうです。
管理されている方々の無念を慮りつつ、本エントリーで興味を持たれた方は是非来年参加し巾着田を盛り上げましょう!
・広大な敷地に500万本もが密集して植えられているため、広角から望遠、マクロまで様々な画角で撮影ができる
・とにかく敷地が広いため、非常に混み合うが集中して撮影もできる
・駐車場があり、駅からも近いためアクセス良好
今回紹介する巾着田(きんちゃくだ)は、埼玉県日高市に位置しています。22ha(参考:東京ドームは4.7ha)という広い敷地の大半に彼岸花が植えられ、時期には500万本という圧巻の花畑を楽しむことができます。名前の由来は高麗川に囲まれた地形が巾着のようであることだそうです。
場所は地図↓の通りです。川越より西に位置し、八王子の北約30kmの場所です。以前紫陽花を撮りに行った幸手権現堂公園に比べると大分西よりです。
なお、曼珠沙華まつり期間中は有料(300円くらい?)ですのでお気をつけください。
アクセスには電車がオススメです。
西部池袋線の高麗(こま)駅から徒歩15分程で到着するほど駅から近く、また西部池袋線自体池袋駅や所沢駅で乗り換えができる便利な路線だからです。
一方で車で行くのは避けた方がいいでしょう。公式サイトにもありますがあまり駐車場が無いようで、実際現地に行った際も駐車場待ちの渋滞を目にするほどです。どうしてもという時はいくつか離れた駅に停めておくのがいいかもしれません。
電車でのアクセスをオススメするのは利便性だけではありません。駅から巾着田までは昔ながらの街中を通って行くのですが、道々に露店があり食べ物や個人製作のアクセサリーや衣服、野菜などが販売されています。これを見ながら向かうのも楽しいため、電車で行くことをオススメします。
幸手権現堂公園HP
実際に撮ってきたのはこんな写真です。
何度も言うように広い敷地に非常に多く植えられているため、広角から望遠、マクロまで幅広い画角での撮影が楽しめます。また、日本一の長さを誇る木製トラスト構造という独特な橋や、クロアゲハなど、サブテーマ選びにも困りません。
巾着田は基本林間ですが、川岸のちょっとした土手もあります。密集していると奥行感が出しにくいですが、土手の斜面だとボケ具合も相まっていい感じに奥行が出せます。
敷地内にあるトラスト構造の橋は独特な形状をしており、一面に咲く彼岸花と合わせて非日常的な光景です。
彼岸花は細長く放射状に広がった花弁を持つ、面白い形をした花です。そのため
マクロ撮影が楽しい被写体です。
↓はドアップで撮影しました。これだけだと花ってことしか分かりませんね。マクロで撮るときはどの範囲で区切るかが悩みどころだと思うのですが、個人的にこれくらいかな?ってとこよりも寄った方が面白い画になるような気がします。
こちらは花全体に合わせて切り取ったもの。
雌しべの曲線が色っぽいです。
撮影時には巾着田のあちこちでクロアゲハが舞っており、赤と黒の美しいコントラストを撮影することができました。クロアゲハって彼岸花の蜜がお好みなんでしょうか?撮影時もそうですが検索するとクロアゲハと彼岸花の写真がかなりヒットします。
こちらが今回のベストショット。飛び回る蝶を撮るのは中々難しく、カメラを振り回しながらなんとか収めました。とは言え止まっている時間が小柄な蝶に比べ長いため、この時は1/200というシャッタースピードで撮る事ができました。それにしてもふつくしい…。
↓こちらはミスショット。
止まっているといいのですが飛び回っている時は1/320くらいでは羽がブレてしまいます。体感的には1/500くらい欲しいかと。
自身の反省も踏まえ、クロアゲハ(というか昆虫)の撮影ポイントは下記になります。動きの速さもそうですがピント合わせが中々難しく、手前や奥の彼岸花にピントがいってしまうんですよね。クロアゲハ自体寄ってきたり遠のいたりするので大変です。
- シャッタースピードは1/500、F値は8.0以上
- 追尾AFモードで連写
- あとはとにかく粘り強く待ち、追うこと!
公式サイトにも記載がありますが、曼珠沙華まつりの期間三脚の使用は禁止されています。等、と書かれているので一脚もダメですよ!
敷地は非常に広いですが大半の場所に彼岸花が植えられており、通路自体は狭い箇所も多いです。他の観光客の迷惑にならないよう三脚の使用は控えましょう。
ただ、巾着田では“一面の花畑”ではなく“林間を埋めるような彼岸花”です。そのため天候によりますが暗めで、三脚が欲しくなる気持ちも分かります。明るいレンズを持ち込み、シャッタースピードを落とさないよう注意して撮影しましょう。
下記は現地を散策中に撮った画像ですが、何か分かりますでしょうか?
そう、踏まれて折れた彼岸花の茎です。見づらくて申し訳ないですが、左下にロープが写っているのが分かるでしょうか?このロープは通路沿いのガードです。前述のようにところにより通路が狭い場所があるため、混み合うとすれ違うのも大変なのは分かります。とは言え慌てず騒がず、無理に通ろうと彼岸花や設備を破損させないようにしましょう。
巾着田はとにかく敷地が広く、林間が中心ではありますが土手あり、橋あり、蝶ありと様々な撮影を楽しむことができます。花毎に名所なんかんを調べているとほとんどが(関東から)遠方にあることが多いのですが、彼岸花の名所といったら巾着田は1,2位を争うでしょう。また、曼珠沙華まつり中には露店も出ており、撮影だけでなく家族でも楽しむことができ、オススメです。
幸手権現堂公園HP
あとがき
記事執筆時(2020)、当時(2018)の写真を見返すと結構未熟だなーと感じさせます(;・∀・)。今とは使っているカメラが違うということもありますが、やたらISO感度を上げることを避けていたり、シャッタースピードの設定がおかしかったり、同じようなアングルばかりで撮っていたり…まあ言い換えれば今は多少は上達したということなんでしょう!うん!