Davinci Recolveでのエンコードについて、H264とH265のコーデック違いによるサイズ差とエンコード時間を試してみたので備忘としてまとめておきます。
H264とH265ではサイズだけでなくエンコード時間にも差が出ました。
■前提:
・Davinci Recolveのバージョン:19.1.2(無償版)
■PCスペック:
・CPU:Ryzen7 9700XT
・GPU:RTX2060
・メモリ:DDR5 6000 32GB
・ストレージ:Gen4.0 M.2 Read 7400MB
■エンコード動画
・解像度:FHD(1920×1080)
・FPS:60
・記録時間:23:16
・フォーマット:mp4
・トラック:動画1トラック、音声2トラック
・音声コーデック:AAC
・他:カット編集のみで字幕などなし
上記の条件でコーデックを変えてエンコードしてみました。
コーデック(プロファイル) | エンコード時間(H264比) | 動画サイズ(H264比) |
---|---|---|
H264(自動) | 2:47 | 2.12GB |
H264(メイン) | 2:46 (99.4%) | 2.12GB (100%) |
H264(ハイ) | 2:53 (104.2%) | 2.12GB (100%) |
H265 | 4:49(173.1%) | 1.67GB (78.8%) |
結果は上の表のようになりました。
H265はH264に比べ約2倍の圧縮率とのことですが、今回の検証では8割程度の容量でした。
一方エンコード時間はH265の方が長くかかり、1.7倍程の時間がかかりました。
ちなみに視聴した限りにおいては動画・音質に差は見られませんでした。
ちなみに、私の環境ではコーデックをH265に設定すると「プロファイル」という項目が「メイン」しか選べませんでした。一方H264は初期設定だと「自動」となっていたため、H264でもプロファイルを「メイン」に設定した場合のエンコードを試した結果が2行目です。
また、調べてみるとメインプロファイルは古い規格とのことなので選択できる中で新しいハイでエンコードを試した結果が3行目です。
結果としてはエンコード時間と動画サイズに限ってはプロファイルの設定変更による差異はあまり見られませんでした。
ハイで若干エンコード時間が長くなる程度です。
ちなみに、プロファイルについてはコーデックの中のさらに細かな規格の種類のようです。
以下参考。
以上、コーデックの違いによるエンコード試しでした。
かなり雑な検証のため参考程度の情報ではありますが、実使用としては必要十分な情報かと思います。
2024年時点で普及・対応しているのはH264ですが、H265を使うメリットはやはり動画サイズになるかと思います。ただ、規格としてうたわれている2倍を実感できないのは残念でした。せいぜい1.25倍くらいでしょうか。それでもちりつもでかなりの差になりますからH265が対応しているのであれば使っていく意義はあると思います。
一方でエンコード時間に想像以上の差が発生したのは驚きでした。
1.7倍以上の差があるのなら長時間動画をエンコードする場合の恩恵は大きいと言えます。
エンコード時の参考にしてください。
↓は記事中で紹介したCPU。高めの性能で消費電力が少ないのがグッド。